(株)ホテルパートナーズに対して、「まちづくり条例」にもとづく京都市長の勧告を求める要望書を提出しました

2/26、高野パチンコ店建設反対住民連絡協議会として、京都市に以下の様な要望書を提出しました。

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高野パチンコ出店計画は、「まちづくり条例」にいう「まちづくりの方針」に適合していないと考えられます。具体的には、以下に述べるように「京都市都市計画マスタープラン」および「商業集積ガイドライン」に適合していません。まちづくり条例16条にもとづく、土地利用調整審査会によって、以下の点を検討された上で、市長は、まちづくり条例12条にもとづき、ホテルパートナーズに対してまちづくり方針に適合させるべく勧告をしていただきたい考えます。

1 「京都市都市計画マスタープラン」に適合していない点

 高野は、今回のパチンコ屋問題にからんで、「緊急に対応すべき課題」をもった「地域まちづくり構想」を策定するべき地域にあたります。*

 そうした地域で構想なきまま、「周囲との調和がはかられないまちの形成の可能性」がある「大型施設」の立地を認めること自体、京都市都市計画マスタープランに適合していません。

 行政は、住民発意を受けて「地域まちづくり構想」を進める支援を行い、都市計画審議会に報告し、都市計画マスタープランの一部である「地域まちづくり構想」として策定していくことが求められます(118ページ)。それが、京都市都市計画マスタープランに適合するまちづくりのありかたです。

 「地域まちづくり構想」の内容は、京都市都市計画マスタープランの第4章の「都市計画の方針に即す」ものとなっています。

 「都市計画の方針」によると高野地域は、「良好な居住環境を誘導する土地利用」のなかで「居住環境と多様な都市機能が適切に共存する中低層で高密な住宅の誘導を図る地域」となっています。今回周辺の住民がこぞって反対の意思表明をしているように、大規模駐車場をともなったパチンコ屋は「居住環境と適切に共存するもの」とは到底言いがたいものであり、この点でも今回のパチンコ屋の構想が京都市都市計画マスタープランに適合するものではありません。

 また、都市計画マスタープラン参考資料によると高野地域は「広域的な商業・業務が中心となる地域」とあるが、本編に高野地域の位置づけはありません。

強いて言えば「公共交通と連携した商業・業務機能の集積と生活拠点の充実」のなかの「具体的な方針」の「イ ・・・地域の核となる箇所については、地域での生活を支える機能の充実を図る」ことと「ウ ・・・京都市商業集積ガイドライン等との整合を図る」にあたります。パチンコ店は「地域での生活を支える機能の充実」とは無縁なものですし、後に見るように、パチンコ屋の出店計画は、「京都市商業集積ガイドライン」とも矛盾しています。

*「地域まちづくり構想」を策定する地域 京都市都市計画マスタープラン116ページ〜

緊急に対応すべき課題のある地域

・予期せぬ工場の廃止に伴い出現した跡地など、大規模な低未利用地による都市の空洞化や無秩序な開発、周囲との調和が図られていないまちの形成などの可能性があり、都市におおきな影響を与える地域

・周辺への影響の大きい大型施設の立地に際して、周辺も含めたまちづくりが必要な地域

 

2「京都市商業集積ガイドプラン」に適合していない点

 高野は「地域型商業集積ゾーン」と位置づけられており、「交通拠点などの利便性を生かした商業・業務・文化などの機能の充実を図り、地域の中心としての市街地を形成」し、「大型店と専門小売店の連携強化により、地域ニーズにこたえることができる利便性の高い魅力ある商業の集積を図る」地域とされています。1000台規模の駐車場をもつ郊外型の大型パチンコ店のような風俗営業は、「地域型商業」とは言えませんし、「地域ニーズ」ともほど遠いものです。